流山法律事務所の弁護士の川越伸裕です。
流山市では、近年、著しいスピードで開発が進んでいます。
私の事務所の近くでも、大規模なマンションの建設が進んでおり、商業施設も次々に建てられています。
このように開発が進んでいく状況ですと、ご自宅の隣に、新たな建物が建ったり、増築の工事が行われたりすることも、今後あり得るのではないかと思います。
問題なく工事をしてくれればよいのですが、隣家の工事によって、自宅に悪影響が出てしまうこともあります。
例えば、工事に伴う騒音などの問題は、よく発生してしまうことではないでしょうか。
建築に際して起こる騒音については、ある程度は当然に我慢しなければならないものと思いますが、我慢の範囲を超えている場合(例えば、深夜の工事で、明らかに眠れない程度の騒音である場合など)には、損害賠償等を行うことが可能かもしれません。
お住まいの自治体に、騒音規制の条例があることもありますので、チェックしてみてはいかがでしょうか。
また、掘削工事などによって、自宅が傾くなどの悪影響が出てしまうこともあります。このようなときも、工事によって傾いた、という関係(因果関係といいます。)が認められるのであれば、工事業者等に責任を追及することが可能です。
もっとも、工事によって自宅が傾いたということができるかは、専門家の鑑定等による証明が必要です(きちんと証明できなければ、裁判で負けてしまいます。)。
ご自身で、工事と家の傾きに因果関係があるといえるかを判断することは難しいですが、例えば、隣家の工事現場に近づくほど、家の傾きが大きいとか、土留めの工事をしていないなどの事情を確認していただければ、一応の判断は可能ではないかと思います。