2015.01.28更新

流山法律事務所の弁護士の川越伸裕です。

 

離婚についての相談をされる方の中に、「性格の不一致」を理由として、離婚したいと言われる方がときどきいらっしゃいます。

 

夫婦間で話し合いをして、納得して離婚することができれば、性格の不一致を理由とする離婚も可能です。

 

問題は、相手が納得してくれない場合、性格の不一致を理由として、裁判で離婚することができるのか否かです。

法律上、離婚することができる事由は、次の5つの場合であると定められています。

 

(1)不貞行為…浮気をされた場合は、離婚することができます。

(2)悪意の遺棄…正当な理由なく、同居を拒んだり、生活費を渡さなか

ったりした場合、離婚することができます。

(3)3年以上の生死不明…どこで何をしているかわからず、生死すら不

明であるときは、離婚することができます。

(4)配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき

(5)婚姻を継続し難い重大な事由があること

 

性格の不一致が原因ということであれば、上記の(1)~(4)の要件には、いずれも該当しないことは明らかです。

 

では、性格の不一致が、(5)婚姻を継続し難い重大な事由 であるということができるのでしょうか。

 

一般的に、単なる性格の不一致だけでは、「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当しないと考えられています。それだけでは、夫婦仲が破たんし、取り返しのつかない状況に陥っているとは思われないからです。

 

したがって、相手が同意してくれない限り、性格の不一致を理由とする離婚は、認められないこととなります。

 

離婚を求める際には、性格の不一致だけでなく、上記(1)~(4)のような離婚事由がないかなどを、十分に検討される必要があります。

投稿者: 流山法律事務所

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